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最終更新日:2017.11.15
ケシ科
 
Papaver(パパウェル)
ケシ属
パパウェル属
名称

ケシ(芥子、罌栗)

英名
Opium poppy
学名
Papaver somniferum
性状
一年草(秋~翌初夏の越年性)
大きさ
高さ:100~200cm/花径:100~150mm/果径:50~80mm
形態
葉は根際から生え、浅く切り込みが入り、縁はやや波打ち、灰緑色で、ほぼ無毛で、葉柄がなく茎を抱く。茎と蕾にはまばらに剛毛がある。蕾は下向きだが、花が咲く時には真上を向く。4~6月頃、4弁花を咲かせる。花弁は紙をもんだようなシワがある。雄しべは多数で、雌しべの柱頭は10本前後の筋になる。花弁は受粉後すぐに散る。果実はほぼ球形の蒴果で、無毛。
品種

花色は基本色として紅、白、紫があり、青と黄はない。単色の品種も多いが、園芸種はこれらの中間や、これらが混じった絞りなど様々な変化を見せる。
日本では「一貫種(いっかんしゅ) Papaver somuniferm subsp. mongolicum」が、江戸から明治にかけて品種改良された。
1964年に愛知県の渥美町で発見された「アツミゲシ(渥美罌粟) Papaver somniferum subsp. setigerum」は帰化して道端などに自生している。薄赤紫色で花弁内側に大きな暗紫色の斑紋が入る。

原産地
地中海地方といわれるが、確証はない。
利用
未熟果に傷をつけると出てくる乳液からアヘンが穫れ、それを精製し、麻薬に指定されているモルヒネや、ヘロインが作られる。鎮痛鎮静剤になるモルヒネは化学合成が不可能なので、「ケシ」から得られる生アヘンがほぼ唯一の供給原料となっている。
日本では、あへん法に基づく栽培許可がないと栽培はできない。
他のケシ類も含め、熟し切った種子は食用になる。“芥子の実”、“ポピーシード”と呼ばれ、あんパンのトッピング、ケーキ、七味唐辛子、カレーの材料などに使われる。
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