エゾユズリハ（蝦夷譲葉、蝦夷楪、蝦夷交譲木）

「humile」は、“低い、小さい”の意。

低木／常緑／雌雄異株

高さ：1〜3m／葉身長：9～15cm／葉柄長：1.5～4cm／花序長：4～8cm／果長：1cm

多雪地帯では地上を這うように成長し、幹の下部から分岐し、先端が斜上する。葉は深緑色で光沢があり、先が尖った楕円形で、互生し、枝先に密に集まってつく。葉柄は赤色を帯びることが多い。枝先に若葉が上向きに成長し始める頃、古い葉はやや下を向く。5～6月頃、前年の葉腋から総状の花序を出す。雄花の蕾は赤味を帯びているが、開くと葯は黒くなる。雌花は柱頭が赤〜紫褐色。果実は球形の核果で、10～11月頃、白っぽく粉をふいたような黒紫色に熟す。

「ユズリハ」は小高木。葉は厚い革質で、互生し、枝先に輪生状に集まる。葉裏は粉白色。古い葉は枝先に垂れてつく。
「ヒメユズリハ」は小高木。葉は厚い革質で、互生し、枝先に集まる。葉裏は黄緑色。古い葉も垂れ下がらない。
「エゾユズリハ」は低木で、多雪地帯では地上を這うように成長する。葉は薄い革質で、互生し、枝先に密に集まる。葉裏は緑白色。古い葉は枝先にやや垂れてつく。

日本（北海道、本州中北部（日本海側の多雪地域））

多雪地帯の日本海側の山地に多く自生する。