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最終更新日:2024.11.24
ヤシ科
 
Butia(ブティア)
ブラジルヤシ属
ブティア属
名称

ブティア・オドラータ

英名
Wine palm, Jelly palm, Pindo palm
学名
Butia odorata
解説
2011年まで「ブラジルヤシ Butia capitata」の名で呼ばれていた。誤用。本物の「Butia capitata」は耐寒性が低く、栽培品種としてほとんど流通していない。
「ブティア・オドラータ」は「ヤタイヤシ」とよく似ており、2種の交配種もある。日本で栽培されているものは交配種がほとんどで、同定は困難なため、この両種および交配種を「ココスヤシ」と総称する。
名の由来
odorata」は、ラテン語で“匂いがある、芳香がある”という意。花も果実も芳香がある。
性状
小高木〜高木/常緑/雌雄異花
大きさ
高さ:3~10m(日本国内では最大5m程度)/葉柄長:0.6〜0.7m/葉身長:1.5〜2m/花序長:60〜90cm/花径:1.5cm/果径:2〜3cm
形態

幹は分枝せず、垂直に伸びる。葉は羽状複葉で、灰色を帯びた白っぽい青緑色で、茎頂に叢生する。小葉は披針形で、細かい棘状の鋸歯があり、基部はV字型に折れ目が入る。葉柄には湾曲した棘がある。葉が枯れたあとも葉柄が長い間残り、下の方から徐々に脱落し、幹にうろこ状の模様ができる。7~8月頃、大きな肉穂花序に薄黄色〜臙脂色の花を咲かせる。花序は最初こん棒のような木質の仏炎苞に包まれており、やがて縦に切れ目ができて花序が露出する。花にはフルーティーな芳香がある。果実は扁球形の液果で、9~10月頃、橙色〜橙黄色に熟す。熟した果実には芳香がある。

類似
「ブティア・オドラータ」は、葉がやや小さい。葉柄の基部が長期間残りやすい。果実がやや小さく、黄色味が強い。
「ヤタイヤシ」は、葉がやや大きい。果実がやや大きく、赤味が強い。
原産地
ブラジル(南部)、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン(北部)
生育
乾燥した森林地帯に自生する。生育は非常に遅い。耐寒温度は−9℃程度。
利用
庭植え、公園樹、鉢植え観葉。果実は生食、または加工して食用にする。ジュース、ゼリー、ジャム、醸造酒など。種子からは油脂が採れる。
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